THE SPY WHO LOVED ME (1977年/主演:ロジャー・ムーア)
 007 私を愛したスパイ


 セイコー クォーツLC(またはデジタル・アラーム・クロノグラフ)




登場シーン解説

わざわざテープに・・・

『死ぬのは奴らだ』では時計が特殊機能を加えた秘密兵器だったのに、 前作『黄金銃を持つ男』ではまた単なる普通の時計に戻っていた。 だが、本作ではまたちょっとした機能を備えている。

映画冒頭でボンドが女性のお楽しみの最中、カタカタいわせてMからの指令をテープで打ち出すのだ。ハッキリと見にくいのだが、"007 TO REPORT HQ. IMMEDIATE M."と書かれているようだ。

なんらかの無線通信機能が備わっているのだろうが、液晶に表示すればいいのにテープで打ち出すというのはいかにも007的だ。なお、後の作品の『ユア・アイズ・オンリー』に登場する時計はメッセージが液晶に表示されるようになっている。



時計解説

本作からボンドの時計はセイコーのものになった(どうやらこのタイアップはイギリスのセイコーUKが仕掛けたものらしい)
この時代はこの手のデジタルクォーツ時計がたくさん出始めた頃だが、いま写真だけを見れば、一昔前のオヤジ系ビジネスウオッチのように見える。ただ、当時のものはバンドやケースなどがしっかりと作られており、似たようなものはあっても今日の廉価でヤワなデジタル時計とは質感に違いがある。やはりこれが当時の主力商品だったからだろう。

これは日本でも発売されていたモデルらしく、数少ない資料によれば手前の左側のボタンを押すとライトが点灯し、右側を押すと日付を表示するようになっているようだ。



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